オーロラを追いかけて vol.1

僕の「人生でやりたいことリスト」に小さい頃からずっと入っている項目がある。

「オーロラを見る」だ。

先月末のある夜、遂にそのリストのチェックボックスに、薄書きくらいの✔️が入った。

そう、残念ながら “薄書き” なんだ。

大きなホームランを夢見た野球少年が、たまたまランニングホームランを打っちゃった後の気持ちみたいだ。

チャンスは「空気の澄んだ快晴の夜」

オーロラとは、北極と南極(極地)近辺で見ることができる大気の発光現象で、北へ行けば行くほど、オーロラを見られるチャンスは上がります。

サンタクロース村のあるロヴァニエミを北極線が通っており、オーロラを目的にフィンランドへ来た場合はそれ以北の地域へ行くことが多いですが、天気さえ良ければ、僕がいるJoensuuからでもギリギリ見える日が年に何度かあると言います。

10月を過ぎた頃からオーロラが見られるチャンスを常に伺い、晴れの日の空気が澄んだ夜には、森や凍った湖の上に繰り出し続けていました。

My Aurora Forecast(アプリ)を使うと、オーロラの光の強さ(Kp)や雲の量などの情報から、オーロラ予報をしてくれます。

目を何度開けてもそれは白にしかならなかった

3月末日、夜7時を過ぎた頃、友人達とのメッセージグループに一件の連絡が入った。

「今日オーロラいける?どうよ?」

1人がそう呟くと、オーロラハンティングに熱心な数人(僕を含む)が動き出す。

「Kp4、12時半〜1時半がピークだ。いけるぞ。」

秋頃は時間と場所を決めて集まったりしていたが、澄んでいる場所が離れていたり、待機し始めたい時間も違うので、自分が行く場所だけ適当に宣言したらそれぞれが繰り出すという非常にインディペンデントなチームである。

僕は12時頃から、1人で近所の森と街の間にある丘の上に待機していた。

ここは、シティセンターからほどほどに離れていて見晴らしがいい。

街からもっと離れた方が光量は正直減るのだが、居心地の良さを優先して丘の上のベンチに腰掛け、北の空を見上げる。

12時20分を過ぎた頃、雲ひとつない空なのに白っぽいボワッとした線が西から東に流れては消える。

この日は見事な快晴で、それは明らかに雲ではないはずなので、オーロラ関係の何かなのだということは確信した。

時々その白い線が来た方に折れ曲がっては、また東へ抜けて行く、ナショナルジオグラフィックでいつか見たあの折れ線も目が確認した。

どうしても緑色を確認したくて、目をギューっと瞑ってみたり、目をパチパチさせたりしてみた。今考えると笑ってしまうくらい必死な顔をしていたと思う。

それでも上手くは見えなくて一度丘を降り、森の方へ自転車を走らせるが、一度何も見えなくなる。

また丘の麓に戻って来ては、また目を凝らす。今度はもう少しはっきりした折れ線を見たが、それでも白であることに変わりはなかった。

友達が別の場所からカメラで取った写真

終始、心を占めていたものは興奮と懐疑心で、期待していた大感動までは心が動くことはなかった。

オーロラが見られるシーズンは、ロヴァニエミ以北で8月〜4月と言われている。夏を迎える前にもう何度かトライしてみたいと思う。

今シーズンが無理だったら、次期はもうラップランドに行ってしまおう。

オーロラハンティングはこれからもVol.2、3へと続きます。