北欧とラマダンと太陽

4月24日からイスラム教徒の人々の間では、1ヶ月間のラマダンが始まった。

ラマダンとは、ご存知の通り、イスラム教徒(ムスリム)の方々が行う宗教行事で、日の出ている時間は一切の飲食を経つほか、あらゆる禁欲が課せられている。

僕には、エジプト人のフラットメイトがいる。

コロナウイルスの影響で、フィンランドでも3月中旬から大学施設が閉鎖しているので、お互い家にいる時間が増え、以前より彼と話す時間も増えた。

ムスリムの彼にとっては昨日からラマダンが始まったわけだが、ここフィンランドで初めてするそれは、今までとは一味ちがうらしい。

The sunshine is back!

4月も終わりに差し掛かり、すっかりフィンランドも春を迎えた。

最近では、日中の気温は0~5℃。長い冬を終えて晴れの日が増え、青空と太陽の光が気持ちいい。

僕の住む街ももちろんコロナ影響下にあるのだが、そもそも普段からソーシャルディスタンスが余裕に取れている田舎街なので、晴れ間の続く最近では、川沿いや湖のそばを散歩する人がかなり増えた。

天気に関して、日々実感しているのは何と言っても日照時間の急激な変化。

まだ4月なのに、あの12月ごろの暗闇世界から一変して、”日が伸びた” なんてもんじゃない。

すでにもう22時頃まで空は真っ暗にならないし、夜中の2時代から徐々に辺りは明るくなり始め、4時半には完全に窓から日光が差してくる。

断食はロングモードに

そう、つまりムスリム達にとって、より高緯度の地域に住むことは、ラマダン期間中の断食時間の延長をも意味するのだ。

ラマダンにおける飲食をして良い時間の定義は「日の全く出ていない時間」。

僕はちゃんと知らなかったのだが、前述の夜明けを例にとるならば、断食状態に入る時間は日の出の4時代ではなく、すでに空が明るくなり始める2時代だという。

彼に見せてもらった「ラマダンカレンダー」によれば、僕らのいる地域なら5月中旬には、この日没時間が22時半〜2時という約3時間半にまで縮まるというからビックリだ。

20時間半の絶食なんて僕には到底できないだろう。凄まじい。

また、ある疑問も湧いてくる。

あれ?もっと北行って白夜だったら、ラマダン…?



自分に嘘をつかないこと

初日の昨日は「夜7時からの最後の3時間マジでやばかったわ〜」と言っていた。

時間を自分なりに決めて短縮して行う人もいるらしいが、彼は無理しない程度に日没時間に沿ってチャレンジしてみるようだ。

そんなラマダンについて昨夜はだいぶ話し込み、沢山教えてもらったのだが、一番印象的だったのは

僕が「シャワー中にお湯をペロッとするのとかはありなん?」とボケたとき、彼が「信仰って自分の心の中の話だから、ありとかじゃなしに、ズルしたこと自分がわかってる時点で意味ないねん。」と返した鋭いツッコミだ。

4月中旬 9:00 PM

僕は無宗教だけど、宗教とか関係なしに「自分で決めたポリシーを守る」ことについて、改めて深く考えさせられた。

そもそもラマダンには、自身の信仰心を清める目的があるという。

信仰が薄い人は実際断食のやり方もゆるいし、妊婦さんや病気中の教徒などは例外的にラマダンをしなかったり、10才以下の子供は段階的に断食を練習したりと、やり方は人それぞれだという。

大事なのは「自分に嘘をつかないこと」。

リスペクトだ。ハッピーラマダーン。