野球観戦は僕にとって小さい頃から圧倒的に好きなことの1つ。
日本でどこに住んだ時も、アメリカにいた時も毎年野球場に足を運んでいます。
フィンランドに来る頃、「野球らしきスポーツ」がどうやらあるらしいと噂を聞きつけてから、なんやかんやと1年経ってしまいましたが、先日遂に観戦を果たしました!
観戦後の感想はズバリ「勉強不足で楽しみ尽くせなかった…」です。
基本ルールをYoutubeでチェックし、詳しいことは球場で学ぼうなんて思っていたのが甘かった。
確かに見た目は「野球らしきスポーツ」なんでしょうが、頭の使い方が全然違うやないかい!
ここからは、初観戦ほやほやの感想を交えながら「ペサパッロ」について、野球との比較で基本説明しつつ、圧倒的に野球と違う(困惑した)部分をざっくりと解説していきます。
詳しいルールは最後に貼り付けておきますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
ペサパッロが野球と同じ(○)・違う(×)点
○ボール、グローブ、バット。攻撃側が球を棒で打ち、守備側がそれを捕る。
○1チーム9人
○バッターは打ったら走る。1塁、2塁、3塁、ホームインで1点。
✖︎1塁が野球の3塁側。2塁が野球の1塁方向。ダイヤモンドじゃない。ジグザグに走る。塁間は徐々に広くなるので進塁が難しい。

✖︎ピッチャーはホームベース上で真上に球を投げる。バッターがそれを打つ様はまるでティーバッティングのよう。
✖︎フィールドは扇型ではなく、長方形に近い。野球のホームベース型。
○ボールがフィールド外にノーバンで出たら(大飛球が外野の頭を超えても)ファール。そのため、打者に求められる能力はズバリ、バットコントロール。
○3アウトチェンジ。
✖︎すべてフォースアウト。タッチプレーは存在しない。
✖︎4回裏までを1ゲームとする2ゲーム制。1ゲームごとに勝敗(ゲームポイント)が付き、1-1になったら延長。延長は野球のように1回ずつ。
圧倒的に野球と違う(困惑する)点
・ストライクとボールにまつわる概念が全く違う。
- ピッチャーの投球がホームベース上に落ちるか、スイングでストライク。フェアの打球でも、3打目まではバッターは走塁せずにランナーだけ進められて、それもストライクにカウントする。
・フライが一番の困惑材料。フライ自体でバッターはアウトにならない。アウトカウントが増えるのは、三振かフォースアウト。
- 【ウンテッド】フライが捕球された時にランナーが塁を離れていると、ランナーはランナーではいられなくなる。(アウトではない)
- フライが捕球された後、塁を離れていたランナーが次の塁に辿り着く前に、その塁にボールがランナーより先に送球されるとアウト。
- フライがアウトにはならず、ランナーの入れ替えに繋がることから、攻撃側がわざとフライを打ったり、守備側がわざとフライを落とす…。

以上、困惑していただけましたか?
「フライ自体で誰もアウトにならないが、離塁したランナーは消える」【ウンテッド】という独特のルールが、野球脳をペサパッロ脳に変換する鍵となるでしょう。
野球好きにはなんとも新鮮な世界観でした!
【参照記事】野球のようで、野球でない フィンランド生まれの「ペサパッロ」、意外な地域に広がり https://globe.asahi.com/article/11872311
【ルールガイド】(北海道フィンランド協会)https://hokkaido-finland.com/archives/898