先日、木質バイオマスの最初の授業中に、先生が木質繊維でできたTシャツを回して見せてくれました。
授業終了後に先生がくじ引きを行い、Tシャツは2枚あったのですが、そのうちの1枚が僕に当たりました。(女性物だから僕は着れないけど笑)
木から成ったTシャツ

このTシャツは67%がテンセル、33%がコットンでできています。
補足しておくと、”テンセル” はあまり聞き馴染みがありませんが、
「木質パルプを溶かして糸にした素材」で “最もエコな製法で作られた素材” です。
コットンは木綿 (ワタの種子から取れる繊維) なので、つまりこのTシャツは “100%天然素材” と言えます。
肌触りがすばらしい。(着てない。着たら破れる笑)
森林資源を基盤とした持続可能なバイオエコノミーと循環型社会は、地球が存続していくために必須なので必ず近い未来に到来する。
今この瞬間あたりを見回すと、ポリエステル繊維やプラスチックが多数派の世の中だけど、ガラケーが絶滅してスマホが世界中に普及したように、徐々に自然由来製品が石油製品を駆逐する未来はすぐそこに来ている。
というかもう徐々に始まってる。
Metsa Spring Oyのイノベーション
せっかくフィンランドにいるので、関連した話をここで一つ紹介。
フィンランドは国内の豊富な森林資源を昔から十分に活かしており、木材製品を扱う大企業がいくつかあります。
そのうちの1つに 「Metsa (フィンランド語で”森”の意味) Group」があります。
そのMetsa Groupは昨年10月に、伊藤忠と新会社Metsa Spring Oyで共同出資を行い、セルロースファイバーを生産する試験工場を設立することに合意したと発表しています。
https://www.itochu.co.jp/ja/news/press/2018/181003.html
総投資額は約4,000万ユーロ(約50億円)で、この工場やMetsa Spring Oyが打ち出すヴィジョンは早くも人々を (僕を) ワクワクさせ始めています。
木製のパーカー、スニーカー、ヘッドフォン…超かっこいい!
今日みんながガラケーを見る目と感情で、プラスチックを眺める日を心待ちにしております。