世界が眠り始めてしまった

11月に入ってから基本の気温は氷点下、空が青い日は週に1日くらい。

昨年2月に6日間だけ訪れたフィンランドは確かに噂通り寒かったけど、その時は割と天気も良かったので、生活し始めた今になってようやく”冬のフィンランド” の本性に対峙している。

お日様はどこかへ行ってしまった

7月には、日の出が朝4時、日の入りは夜11時くらいだった。

入居してすぐ起きた問題は「カーテンを早く買わないと十分に寝れない」。早朝からお日様のテンションが高すぎて、隠れないと叩き起こされる。

彼はまた、夜は無限に遊んでいられるような全能感をも与えてくれた。疲れた日なんかは、外が明るいうちに寝るなんてことも。

11月となった今、日の出は7~8時頃、夕方4時には真っ暗。(10月に冬時間になったので、時計の針は夏から1時間前になった。)

夏にあんなにはしゃいでいたお日様は、もう完全にその姿を消した。

昼間は室内で時間を過ごすから、朝7時ごろ出掛けて夜5時以降に帰る生活だと、もうお日様に全く会わないのが基本になってしまった。



そりゃ心と体に影響ある

この現在進行中の人生初体験、まあ噂に聞いてた通りだ。

お日様の存在が人間にとってどれだけ偉大かをしみじみと感じている。

起きても「朝だっ!」みたく思えないし、午後はまだまだ余力が残ってるうちに暗くなり「本日終了」みたいな雰囲気が醸し出されて、そこから長い夜を過ごすことになる。ずっと徹夜してるみたい。

心と体に徐々に感じる変化を一言で表すと「鈍ってきた」。

うん、絶対良い影響少なそう笑

2つの課題を乗り越える

とはいえまだ始まったばかり。周りのフィンランド人や、別の国から来てすでに何年か住んでる “先輩” 達は「まだまだ序の口」みたいなことを言っている。これから年の瀬にかけて、さらにこの現象は進行するみたい。

日常の実感や彼らの”助言” から推察するに、この「不思議な世界」を上手く生きる方法はどうやら2つに絞れそうだ。

1. 光から得ていたはずの活力(エネルギー)を別の方法で補う。

2. 圧倒的に増える室内での時間をいかに過ごすか。

これから本格的に迎える、この広い地球上でもかなりハイレベルな冬。

この2点を踏まえて、まだ知らないディープなフィンランド文化を、今後学んでいけそうな予感がしている。