北欧にて日本の戦を経験する

今年のフィンランドはかなり暖冬なよう。

僕にとっては今年が初めてですが、昨年までの気温データを見ると一目瞭然。

今年ヘルシンキでは、冬を通して雪が未だにほとんど積もっていないという、怪奇現象とまで言える自体が巻き起こっているようです。

実際に周りの多くのフィンランド人は、温暖化による暖冬を良いものとは捉えていません。

クロスカントリー、スケートやホッケーなど、雪があるからできる楽しみが沢山ありますし、やはり夏の歓びは、冬がしっかりあってのものなのだと思います。

YUKIGASSENは世界標準

2月初旬に、街の雪合戦大会に友人達とチームを組んで出場しました。

大会名はズバリ “YUKIGASSEN” 。

そう、2チームに別れて行う「スポーツとしての雪合戦」は日本発祥。

フィンランドを含め、雪の積もる海外のいくつかの国では、毎年 “YUKIGASSEN” の名前で開催されています。

うっすら日本のテレビ番組で昔見たような気がしますが、ちゃんと認識していなかったので、大会の存在を知った時は驚きました。

北海道、新潟、長野などにお住まいの方だったら、もう少し身近に知っているのかもしれませんね。



当日の気温は −12℃前後。

気温がマイナスになってから、基本的に外に出るのは移動中ぐらいでしたが、この日はちょこちょこ室内で休憩をはさみつつも9時〜15時頃まで外にいました。

参加チームは8チームでトーナメント方式。

試合は3分3セット、2セット先取、7(人)対7で行います。

雪玉で戦をして、相手の旗を取ったら勝ちです。

詳しいルールはこちら (昭和新山国際雪合戦実行委員会)。

レフェリーのジャケットの背中に “昭和新山” と書いてあったのは笑いました。

雪玉を大量生産する

試合に入る前に、両チームの選手が雪玉を自ら作ります。

フィンランドの雪は、北海道に似て、水分量の少ないパウダースノー。砂みたいな感触なので、普通に外で雪玉を作ろうとしても上手く固まりません。

雪を少し湿らせて雪玉を作るために、コートの脇にテントが設営され、中をヒーターで暖めていました。

雪玉製造工場

右の方に写っている、雪玉製造機(?)の型に雪を被せて、上からガチャン(手動)とやると一気に45個作れます。

1チーム270個作ったら、陣地に運び、試合開始です。

いざ雪合戦に出陣する

フィールドには身を隠すための壁がいくつかあり、オフェンス陣(7人中4人)は基本的にそこに隠れつつ、相手を攻撃して前に進んでいきます。

ですが、相手が本当に強くて相当コントロールが良くない限り、どれだけ攻撃されても、一定の距離を取っていれば、雪玉を避けることもできます。

雪玉は一度に2個しか持つことができないので、相手と一騎打ちになったら、投げるフリをしつつ、相手に先に投げさせ、それを避けたら後は仕留めるだけ笑

野球を長いことやっていた甲斐がありました。

一回戦、後者の攻め方が上手くできた僕らのチームは見事勝利を納めました。

その勢いのまま迎えた二回戦は、すでに準決勝。

「ここで勝つと優勝が見えるぞ!」と意気込んでいましたが、結果は惜敗。ベスト4に留まりました。



せっかくなので、決勝まで残りの試合を観戦。

別ブロックから上がり、最終的に優勝したチームは圧巻の強さでした。

その細やかな作戦にこの競技の奥深さを垣間見せられた上、デフェンスラインから遠投して相手をボコボコ当てている選手には、若干の恐怖を覚えました。

スナイパーとでも言うべき精密なコントロールと、桁違いの球速。

彼はこの日、シティセンターに狩りをしに来ていたのでしょう。

フィンランドで初めて体験したスポーツとしての雪合戦。

やればやるほど、そこには他のスポーツに引けを取らない、プレーのダイナミックさや駆け引きの奥深さがありました。

個人的にやりながら「面白いなあ」とずっと思っていたのは、YUKIGASSENと呼ばれるだけあって、競技ルールの随所に、戦国時代の “合戦イズム” が感じられるあたり。

来年は、もう少し大河ドラマを観てから出場しようと思う。